2019-01-06から1日間の記事一覧

歴史とはなにか

上野千鶴子「方法の問題」(「ナショアリズムとジェンダー」) 歴史とは、「現在における過去の絶えざる再構築」である。歴史が過去にあった事実をありのままに語り伝えることだというナイーヴな歴史観は、もはや不可能になった。もし 歴史にただひとつの「真実」しかないとした…

人生とはその人の回想である

斉藤 学「封印された叫びー心的外傷と記憶」ある人の人生とは、その人の回想のことである。個々の記憶の内容が、前後関係を位置づけられて並んだものが、その人の人生であり、つまり自分自身である。その人の記憶はその人の現在の必要を示す。……記憶は、その日…

純粋な知的好奇心はデガダンスである

大学生を相手にした対話では、「純粋な知的好奇心」が学問に必要だと述べている。それは、研究の社会に向けた意味を問う視点からすれば、一種の頽廃であろうが、「デカダンスはかなわんと言う倫理主義者、まじめ主義者には学問は向かない」。 一丸山真男対話…